2011-09-21

9月18日 岩手県被災地公演報告②-2

舞台準備も完了。今回あしり座と共に公演会場を回っていただいている太夫・竹本信乃太夫先生と三味線・鶴澤弥栄先生が本番前に音合わせ。過密なスケジュールの中、東京から駆けつけてくださいました。開演までまだ時間があったので町を散策。庭先に綺麗に花が咲き趣のある町並み。 会場から歩いて数百メートルのところに海があります。
高い防波堤を超えて海岸へ。静かな町。穏やかな海。
一度集会所に戻り、公演を周知していただくためチラシを配りに行くことに。仮設住宅内と地域の方にチラシを配り、札幌の“工作おじさん”から預かった手作りおもちゃを出会った子どもたちに渡しました。たくさん観に来てくれるといいなぁ。
開演前、公演会場周辺を拍子木を打ち鳴らし歩く。地域の自治会長さんが放送で呼び掛けもしてくれて、たくさんの地域の方が集まってきてくれました。
今日も残暑が厳しい日。近所の方が扇風機を貸してくれました。「初めて見るよ」「テレビでは見たことあるけど・・・」「昔見たことがあるけど久しぶり」と口々に。和やかな雰囲気。
13:00開演 「・・・肩肘張らずに気楽に楽しんでください。」座頭挨拶の後、『二人三番叟』
鈴の段で客席へ。豊かな実りと生命の繁栄を祈る二人の三番叟。
『人形解説』 後ろでは次の演目『壺坂観音霊験記』へのセット変え。
観音様に祈願する沢市とお里。上演終了。仮設住宅の方、周辺地域の方など約50名に観劇していただきました。実際に岩手に訪れるまでに考えたこと。演目はこれで良いのか、押しつけになってはいけない、お芝居が好きな人だけではない、生活圏に入り芝居をすること・・・etc. 被災地域で上演することに少なからず感じていた不安が、やさしいおばあちゃんの言葉で和らぐ。「お芝居も良かったけどあんたたちの人が良かったから嬉しかったよ」気さくにあたたかく迎え入れてくれた白浜地区のみなさんに感謝です。

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